メロディとコード(記号)を書いた楽譜とコードトーンと記号のみを書いた楽譜の2枚を置いて頭の中でメロディを歌ったりチェットベーカーの演奏を聴きながら、ぶつぶつとコードを唱える。単調で集中力は続かない。けれど、これが出発点だと思うので日数が掛かっても覚えようと思う。基本コード、ダイアトニックスケールも覚えないとなぁ。自由になるには砂を噛むような暗記も必要だ。
今の先生の下で気持ちをレッスンに向かう気持ちも改めた。先生の言葉をまず素直に聞くようにした。そして、自分の音ではなく、まず先生の音に耳を傾け、先生が好きだというハンス・ガンシュのソロコンサートに行ったり、自分で調べていくつかの金管アンサンブルや吹奏楽を聴いたり、ジャズトランペットのCDを聞いたりライブを聴きに行った。その内に、先生の音を含め「この人のような音を出せるようになりたいな」というものが少しずつ出きてきた。
練習では、なりたい音を出している人を思い浮かべ、ロングトーンなどの基礎練習をしている。その時に自分の音を聴くようにしている。まだ「自分の良い音」をイメージすることはできない。けれども少しずつ音は良くなってきたかなと思う。
「小学校バンドの指導のために」(参照)というサイトを見つけて読んでみた。普段のレッスンの目的、自分がこれからおこなうべき練習で何を意識すべきなのかををよく理解することができた。このサイトは、中高年からトランペットを始めた人、中高年になって初めて金管アンサンブルや吹奏楽に足を踏み入れた人が読んで得ることの多いサイトだと思う。
最近、『金管楽器奏法革命』(村松 匡 著、上原規照 監修、ヤマハミュージックメディア、2010年)を読み返した。「3 空気を音に変える?」に書かれていることが自分にできているか、唇の振動が細かな持続的なものになっているか(唇の振動がブルブル、ブツブツという大きな断続的なものになってしまったいないか)を確認するためには、バズィングは有効かなと思った。唇を中央に寄せて軽く閉じるときに力が入っておらず、口腔内の圧力がきちんと高まって他に余分な力が入っていないときには、結果的にきれいなバズィングになっているようだ。ウォーミングアップの時に自分の調子を確認する手段としてバズィングを時々やってみようかなと思う。
振り返ってみたときに結果的に少しずつ実力がつけば良い、幅広く基礎的な力を付けたいと考えて、色々なことを練習メニューに組み込んで取り組んできた。土台は出来てきた。けれども、発表会での具体的な曲のパフォーマンスという視点で自分の現状を計ると、来年1月で丸7年という掛けてきた年月の割には不満足。達成感も低い。「20時間で英語や楽器など新しいスキルを身につけるための4つのコツ」(参照)とその記事にも触れている「とりあえず30日間ピンズラー方式でフランス語を勉強してみた」(参照)を読んで、もう少し達成感を得られるように練習メニューを整理することにした。
単純な話だ。リップスラーや音階などの基礎練習以外は、個人レッスン、ヤマハのジャズトランペットクラスそれぞれの宿題曲に集中すること。他のことには手を出さない。トランペットを吹けない日も含めて毎日30分は取り組み、最低20時間は継続してみる。トランペットを吹けない日は、暗譜する、電車の中で楽譜を読んで頭の中で歌う、音階や和音進行を分析することに充てる。こんなことを宿題曲の一つ一つについて丁寧に行っていけば、「この曲が吹けるようになった」と自信が付くだろうし、結果的に実力も増していくのでは無いかと考えている。7年近くの間に焦ってジャズを中心に色々な教本を買ったが、一部を除き取り敢えずはそれらは閉じたまま。まずは宿題曲に丁寧に取り組んでみよう。