メトロノームを聞きながらの練習にも少し慣れてきた。
今年は4月半ばから一ヶ月半、トランペットに触れることもできなかった。その後も仕事が忙しくなって、平日に練習できない週も多い。そのような状況で、わずかであっても前に進んでいることが実感できたことは、とても嬉しかった。
1.歩いたり電車に乗っているときに唇を軽く中央に寄せて閉じる。たまに「ぷ」と息の力だけで開いてみる。
2.座っているとき、立っているときにお腹を軽くひっこませ、頭頂部から仙骨まで真っ直ぐにする。
3.頭の中でジャズトランペットクラスの宿題曲のテーマやアーバンのデュエット曲を鳴らす。
4.右手の指を適当に動かす。
1.はアンブシュアの改善のため。2.はトランペットを吹くときの姿勢と呼吸の改善が目的。
他にはなるべく笑顔を作ってみること、お喋りして笑うこと。
どれだけの効果や意味があるのかは分からない。
音が体の正面から前に飛ぶトランペットを習っていて、トランペットの中でも音が真っ直ぐに飛ぶ奏者を好んで聴きに行っていたので、横に構えて何だかイメージ的に音が横に流れていくようなフルートの合奏は新鮮だった。メンバーそれぞれの個性が多分出ていて、その中でも唯一の男性の片爪さんの存在は演奏に落ち着きを与えていたように思う。
後半の最初にゲストのギタリストの木谷仁さんを迎えての「日本の歌メドレー《夏》(比護いづみ)は、ボサノバかな?ラテンのギターの上でのフルートでの日本の童謡から始まり、ラテンを中心とした様々なスタイルのギター伴奏の上でフルートが奏でられるというとても楽しい曲だった。
休憩時間を含めて1時間40分ほどの短い時間だったが、暮れなずむ夕方にとても楽しい演奏会だった。
重見佳奈さんが、ころころと笑顔を見せていた。そう言えば、今年のMMCJオーケストラのフルートパートが何だか演奏中も演奏の間もとても楽しそうだったのは、重見さんがいたからかな。
エプタ・ザールには初めて行ったが、小編成のアコースティック演奏にはとても良さそうだった。


基礎練習の時にはもう一つ心がけていることがある。それは、できるだけ音を真っ直ぐに出すこと。真っ直ぐに音が遠くに伸びているイメージを持って吹くこと。小さな音から徐々に音を大きくするのではなく、ブレスアタックからパーンと音を出してそのまま伸ばしていくイメージ。
今年6月に聴いた市原ひかりさんの演奏のように真っ直ぐ遠くに音が伸ばせるようになりたい。
基礎練習の究極の目的は、鼻歌で浮かんだ音やフレーズを考えずに再現出来るようになること、アンブッシュアを大きく変えずにイメージした音を出せるようになることだ。
その目的の為に、基礎練習では唇を中央に寄せる意識を保ち舌の移動で音程を変えるように心がけている。又、ブレスアタックで始め、息の力で開いて僅かに接触している上下の唇(唇が接触している部分)が細かく優しく振動していること、振動している部分が広いかどうかを点検している。
たまにバジングをする時は唇全体が震えているかどうか、振動が細かく優しいかどうかに注意している。振動は「ぶるぶる」というより「ぷ−」に近いものが良いのでは、濁った振動より澄んだ感じが良いのでは、と思っている。
顔の力は最小限。唇は中央に寄せて軽く閉じるだけ。それ以上の力は入れない。首にも胸にも力は入れない。基礎練習の前に口をぱかっと大きく開けて声を出し、喉を開ける。ニコニコ笑って顔の筋肉をほぐす。基礎練習を始めたら、時々鏡を見てアンブッシュアが変わっていないことを確認している。