2007年1月、40代半ばにゼロからトランペットと音楽をやり直し


by YTR3320
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映画「THIS IS IT!」

 僕と同年代だけれども、それほどマイケルジャクソンやアメリカのポップス、ショウビジネスに興味を持っていなかった友人達が、観て絶賛していた映画「THIS IS IT!」を元旦に観てきた。

 マイケルジャクソンが行おうとしていたロンドン公演「THIS IS IT!」のリハーサル映像を編集したものだ。

 マイケルジャクソンの50歳とは思えない切れ、スキャンダルの対象として取り上げられるときとは全く違う生きた表情に驚いた。が、それ以上に冒頭から強烈だったのは、職業人、仕事人としての姿勢だ。お客にたのしんで貰う、今までに体験したことの無い世界を体験して貰うという一点に向けて、自分のテンポ、音量、位置、振付をチェックし、アイディアを繰り出し、チームであるギタリスト、キーボード、ダンサー、歌手に「こうしたらもっと良くなる。」「ここは、君の見せ場だ。だからこうしたらもっと良さを引き出せる」とアドバイスし、全体を作り上げていく。その仕事への真摯な姿勢に胸を打たれた。マイケルの顔は、映画の最初の方は、何か自分を立ち直らせようという思いも感じさせる必死な表情だったが、やがて、むしろ仕事人としての顔になっていった。

 オーディションで選ばれたダンサー、ミュージシャン(特に女性ギタリスト)、ボーカルのレベルの高さに目を瞠った。彼ら、彼女たちもマイケルの仕事への姿勢、緊張感に染められて、凄まじい集中力でリハーサルに取り組む。冒頭からのこの緊張感、集中力、執念に映画館の客席もすっかり飲み込まれてしまい、エンディングで自然に拍手が湧いた他はエンドロールが終わるまで身じろぎする人は誰もいなかった。

 マイケルの職業人としての凄さは、決して声を荒げることなく、プライドの高いプロ(衣裳、ふりつけ、装置、ライティング、そのた沢山のプロが集まってのプロジェクトだ)のモチベーションを上げてよりよいものを作り上げるためにまとめ上げていくことだ。繰り返すけれど、決して声を荒げるシーンは無かった。むしろ、とても穏やかだった。

 マイケルは公演で最終的に伝えたいメッセージは、環境破壊に対して「誰かがやってくれると思うのはやめよう。誰かって誰なんだい。まず、自分たちで動こうじゃないか。」ということを言う。真剣に仕事を続けてきた人の言葉なのだと思った。(映画はそのような存在としてマイケルジャクソンを描いていた。)

 あと、もう一点強く印象に残ったことを挙げたい。ダンス、ボーカル、マイケルの歌の関係は優れたアンサンブルであること。ダンサー達も、ボーカルも、マイケルも自分の身体の中でテンポ、リズムをしっかり感じた上で、目と耳以外の全身でお互いのことを感じ合っていた。だから、一糸乱れぬレベルの高いパフォーマンスが演じられるのだろう。

 新年を始めるに当たって、とても良い映画を観た。
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by YTR3320 | 2010-01-02 09:55 | 音楽・舞台・映画