2007年1月、40代半ばにゼロからトランペットと音楽をやり直し


by YTR3320
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ハンス・ガンシユ トランペットリサイタル

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1曲目が始まった。僕は息を呑み、そして静かに深いため息をついた。これが名手の響きか、響く音とはこういうものか。余韻がとても特徴的だ。

2009年12月1日。浜離宮朝日ホールでのハンス・ガンシュ(Hans Gansch)トランペットリサイタル。共演のピアニストは島紀子さん。以前、先生に目指す音色の手本について質問したときに、一番好きなトランペッターとして先生が挙げていたのがガンシュだ。

552席あるというホールはコの字型の2階席の左右に少し空きがあった以外はほぼ満席。500人位で埋まったということか。
開演前のロビーには、トランペットケースを抱えた少年少女、高校生か大学生くらいまでの若者が沢山いた。やはり、バック(Bach)のケースが目につく。ヤマハやXOのケースは見なかった。

演奏時間は20分の休憩を挟んで前半、後半それぞれ40分ほど。
曲目は前半が、ハイドン トランペット協奏曲変ホ長調(tp. & pf.)、ベートーヴェン 創作主題による6つの変奏曲 ヘ長調(pf.)、ビッチ D.スカルラティの主題による4つの変奏曲(コルネット & pf.)。
後半が、プログ ポストカード(tp.)、ヴィズッティ トランペット・ソロのためのカスケイズ(tp.)、フォーレ ノクターン第3番変イ長調(pf.)、ベーメ トランペット協奏曲ヘ短調(コルネット だったかな?& pf.)。
そしてアンコール的に演奏されたのがGood for Marriage(tp. & pf.)。ガンシユがドイツ語で最初に曲名を言ったが、観客がぴんと来なかったため、英語で言い直した。これが正式の曲名か僕には解らなかったが、聞き覚えのあるメロディだった。

僕の席は1階の6列目、舞台に向かって右端。ガンシユはやや舞台左側を向いて吹いたので、唇の形や息継ぎの様子がよく見えた。柔らかい残響のある音で、息継ぎしている瞬間も音が、切れない。唇がマウスピースから離れているのに、マウスピースとの隙間を音が通っているのが見えるような気がした。
また、ガンシユの音は方向も粒の大きさ、形も微塵もぶれない。

島紀子さんのピアノも素晴らしくて、ガンシユと島さんのアンサンブルは音の粒と言うか質が揃っていて、気持ちが良かった。ソロ曲での島さんの演奏は余韻をとても大事にしていて指先から鍵盤に余韻と言う糸が、すうっと流れているようだった。

終演後、ガンシユと島さんによるサイン会が行われた。僕もガンシユのCDのライナーにサインをしてもらった。何か話したかったけれども、演奏の余韻で一言も発することができなかった。

帰り際に振り返ると、トランペットを習っているらしい少女二人が、目をきらきらさせてガンシユのサインをもらっていた。ガンシユは少女たちに優しく語り掛けていた。

(2009.12.8訂正)
ヴィズッティ トランペット・ソロのためのカスケイズ(tp.)が演奏されなかったというのは僕の勘違いだった。
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by YTR3320 | 2009-12-03 21:39 | 音楽・舞台・映画