2007年1月、40代半ばにゼロからトランペットと音楽をやり直し


by YTR3320
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「都響プレーヤー」ミュージック・トーク

勤め先の先輩で都響倶楽部の役員の人に誘われて「都響プレーヤー」ミュージック・トークに行った。主催は東京都交響楽団(都響)の後援会である都響倶楽部。場所は東京上野の文化会館の地下2階にある大リハーサル室。普段は一般の人が入れない場所だそうだ。時間は土曜日の午後3時から4時半まで。出演者は今年1月に都響に入団したばかりと言うヴァイオリンの篠原智子さんとピアノの西島麻子さん。

開演15分前くらいに会場に着いた。これが、オーケストラの人たちのリハーサル室か、僕のトランペットの先生が言っていたも、曲の解釈を巡る指揮者と団員、団員同士のバトルはこういう部屋で行われるのかのか、と何だかワクワクした気持ちで開演を待った。

1曲目は、チェコの作曲家スメタナの「わが故郷より」。元々、僕は原朋直さんが、ヤマハのレッスンで繰り返し「ジャズはアンサンブルです、クラシックから学ぶことは沢山あって、私もN響の佛坂さんに師事しています」と言うのを聞くまでは、そして、その後、一昨年から習っているトランペットの先生が何度もクラシック、アンサンブル、オーケストラのことを実に楽しそうに語るのを見るまでクラシックには全く関心を持っていなかった。だから、今日の演目は僕にとっては、初めて聴く曲ばかりだ。作曲家の名前もドヴォルザーク以外は初めてだ。

スメタナの「わが故郷」の演奏が始まった。ヴァイオリンとピアノの響き合い、会話がとても楽しい。アンサンブルの楽しさが一杯だ。大リハーサル室でヴァイオリン一本で演奏するのは一年前のオーディション依頼で緊張しまくりだったという篠原さんのトークの後、2曲目のザジツキというポーランドの作曲家の「ロマンス」「マズルカ ト長調」。休憩を挟んで、スメタナと共にチェコの3大作曲家と称されるというヤナーチェクの「ヴァイオリン・ソナタより第1楽章」、ドヴォルザーク「スラブ舞曲第2章より 第2番」が続いて演奏された。ヤナーチェクの曲は篠原さんによる解説に「この作品は第一次世界大戦の暴力や不安な気持ちをほのめかしている。」と書かれてた通り、不安感漂う曲だった。チェコの作曲家の代表作品の違いが分かる選曲で、選曲自体が素晴らしかった。今回のプログラムの選曲は全て篠原さんによるもの。

次いで、貴志康一作曲「竹取物語」。湯川秀樹博士がノーベル賞を受賞した時の行事で演奏されたヴァイオリン曲との事だが、ピアノ用の譜面しか残っていなかったそうだ。冒頭から、ああ、これは竹取物語であって、桃太郎でも金太郎でも他の日本の民話ではないなあというフレーズが鳴る。誘ってくれた先輩も全く同じ感想だった。なぜ、竹取物語以外には聞こえなかったのかな。とても面白い。

最後は、ポーランドの作曲家ヴァイエニアフスキ「華麗なるポロネーズ 第1番」。
アンコールがあって、参加者が篠原さん、西島さんを囲んで記念撮影で終了。その後、懇親会があったが、私は先約があって懇親会は欠席。

アマチュアが自ら音楽をしてみてることの意味は大きい。ヘタでも気にしない。自分でしてみれば、自ずと音楽を語る語彙も、聴く楽しみも増す。そして何より、受身のときには無縁だった、「音楽の社会(コミュニティ)」に参加する歓びが得られるはずである。(「音楽の聴き方」岡田暁生、中公新書、2009年、p.175)


これだけ楽しそうに先生が語る世界なのだから、きっと面白いに違いない、ちょっと覗いてみようかな、ジャズの勉強にも役に立つだろうし、と思ってトランペットアンサンブルの練習会に参加し始めたけれど、僕の音楽の聴き方、音楽の世界がそれまでとは全く違ってきた。そのことを「都響プレーヤー」ミュージック・トークに行って実感した。
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by YTR3320 | 2009-10-25 07:20 | 音楽・舞台・映画